本書はドロッパーズ(Droppers, Garret)自身序文で書いているように、慶応義塾における彼の経済史講義に際して、学生の手助けとなるような参考文献をリスト・アップしたものである。ここに挙げられた文献は大層な数に及ぶので、歴史研究を志す者は図書館を利用するよう、ドロッパーズは学生に勧めている。参考文献はおよそ時代順、トピックス順に整理されており、最初の項目「1763年の商業世界」から最後の「世界交易の現況」にまで及ぶ。1763年から始まっているのは、この都市が旧秩序から新秩序への転換の年として重要だという彼の認識による。冒頭に2ページの簡潔な序文が付されている。なお、タイトル・ページには『経済史の話題と参考文献』とあるが、本文冒頭には『経済学の話題と参考文献』とあり、しかも「経済学」がPOLITICAR ECONOMYと誤記されている。(池田幸弘)

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